最初に引き取り相談ご連絡をいただいたのは11月25日。
「飼い主が亡くなり、2頭の兄妹猫が残された。保護してもらえないか」
最近増えているケースです。
引き取り相談の中でも一番多く、ご高齢の飼い主さんが亡くなって、もしくは施設入所、認知症などで飼育困難になるケース。
「多頭飼育崩壊」も、頭数が多いだけで基本原理はほぼ同じ。
超高齢化の社会で、今後はこういったケースへの対応や、
未然の防止策の考案が必要だろうと考えています。
さて、詳しく事情をきいてみると、
2頭を飼っていた両親が相次いで他界された。
残された2頭を、朝夕、息子さんが世話してくれていましたが、
どうも寂しそうな様子。
ご自分の家で飼われることも考えたそうですが、
奥様が割と重い猫アレルギーで、一緒に生活することは現実的じゃない。
2頭をこのまま、2人きりにしておくのはかわいそうだという思いが募り、
保護されて、新しい里親さんが見つかり、新たな生活の中で可愛がられること、
里親さんが見つからなくても、ボランティアさんなどと触れ合い、
幸せに過ごしてほしい。
というご事情で相談され、保護に踏み切りました。
月曜日、猫カフェでボランティアさん達と、厨房の壊れた冷蔵庫や、古くなったガス台とかを搬出、終わって19時くらいに現地に向けて出発しました。
路面はつるっつるです。
ご自宅に到着すると、相談者さまのお兄さんが出迎えてくださり。
お家に入って猫ちゃんとご対面…すでにキャリーの中に入っていました。
不安そうに、二人でみゃあみゃあ鳴いていました。
二頭に挨拶して、大丈夫だよーと声をかけ、
書類の取り交わし。
匂いのついたなじみの品も頂戴しました。
事前によくご相談させていただけていたので、とってもスムーズに終わりました。
猫ちゃんとのお別れは、なんだか、
ご両親とのお別れをしているようにも見えました。
みんな、笑顔で見送ってくれたけれど
つらかったと思います。
本当に、家族みんなに大事に愛されて8歳まで育ったチャコとミィは、
私たちがその思いをしっかりバトンにつないで、受け取りました。
そして、家族の愛がいっぱい詰まったこのバトンを、
いつか誰かに渡す時が来るでしょう。
どうか、この想いを受け取ってくれる里親さんと出会えますように。
チャコとミィは、当面篠路シェルターで様子を見ていきます。
里親さん募集開始の際には、ぜひ会ってみてくださいね!